会長あいさつ

会長あいさつ

この度、(一社)静岡県建築士事務所協会の2026年度定時総会において、任期満了に伴う役員改選で会長に選出された鳥居久保でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
当協会は今年で設立58年目を迎えます。我々、建築士事務所は建築の設計監理を通して良質な社会資本の形成に寄与する職能を本分として持ち合わせており、作られた建築や都市が地域の中でいかに生き続けていけるかが、将来に渡っての大きなテーマになっていると言えます。実はその職能の在り方を「建築士事務所憲章※」に見ることができます。これは建築士事務所のいわば憲法であり、5条から成るその内容とは、建築主の利益を守り、環境を維持し、倫理観をもって設計にあたり、工事を厳格に遂行し、社会と応答しながらモノを作る、と言う内容が記されています。 
この憲章を基に、当協会に加盟しているそれぞれの建築士事務所は己のふるまいや業態を律しつつ、建築設計を通して社会への貢献と責任を果たして参りました。
しかしこの半世紀を超える時代の流れの中にあっては、建築士事務所が要求される建築の姿や在り方も多様化し変容して来ているのも又、事実であります。
経済成長期に量的需要を満たしてきた『拡大・成長型』の都市構造は今や大きく転換し、現在の人口減少社会の中ではすでに蓄積された膨大な建築資産(ストック)をどう利用していくかに、我々の職能や創作の方向性はシフトしていると言えます。つまり建築士事務所は『縮小・再編型』へと移行している社会構造を受け止め、改修やリニューアル、コンバージョンやリノベーションへと建築設計としての対応を多様化させ、深化させていく時代を迎えているのです。
これまでの静岡県建築士事務所協会の実績としては、静岡県と連携しながら全国に先駆けて耐震化のための指針や評価制度の整備に取り組み、その実践の場として耐震診断や耐震評定の仕組みの構築があります。そしてその成果を県内の建築物に反映させることで高い耐震性能を有し、安全で安心な都市環境を実現してきたように、常に社会からの要請に対して技術者の立場から合理的で整合性のあるソリューションで応えてきた歴史があります。
今後は、災害が多発する日本列島にあって、県内の建物が被災した場合、速やかな復旧復興のためにも、災害時協定を県内の各自治体との間で結び、素早い対応と活動を支援していく所存であります。現在(2026年6月現在)、14自治体と災害時協定を締結しており今後も多くの自治体と協定を結ぶ事で、事前復興も含めて地域の安全やまちづくりにも寄与していきたいと思います。
そのほか、省エネ関連業務支援、各種講習会(BIM普及、ZEB、ZEH対応、法改正、中大規模木造等)の講習会を開催し会員サービスにも力を入れていきます。
最後に、静岡県建築士事務所協会が将来にわたって健全に発展できる環境を整えていくためにも、今後は次世代を担う若い世代や女性会員が主体となって会員同士が学び合える場を協会内に整備し、それぞれの立場を自由に表現し高め合う共通の場を創設していこうと思っております。
こうして、当協会は地域社会とともに歩み多世代が関わって、建築文化の向上と安全安心な社会基盤の形成のために努力していく所存でありますので、今後とも皆さんのご理解とご協力、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

※建築士事務所憲章とは・・・各都道府県に存在する建築士事務所協会を支援・統括する役割を担うのが(一社)日本建築士事務所協会連合会であり、この連合会(日事連)が平成20年5月に制定した建築士事務所の行動規範を示した憲章を言います。

一般社団法人静岡県建築士事務所協会
第18代会長  鳥居久保

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